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【AI 機能アップデート】全 Sentry ユーザー対象

Article by: Lindsay Piper 

 
 

今回のアップデートでは、また新たなチャットボットを提供するのではなく、チームの時間が浪費されがちな Sentry の箇所に AI を直接組み込み、すでにお持ちのデータを即座に活用できるコンテキストへと変換できるようにしました。

そして本日、すべての Sentry ユーザーが利用できるようになりました。

 

 

Trace Explorer で自然言語クエリを使って質問するだけ

Trace Explorer は自然な言葉で書かれた質問をそのまま受け取り、実際のクエリに変換できるようになりました。演算子やフィールド名を覚えておく必要はなく、知りたい内容をそのまま言葉で説明するだけで構いません。

たとえば「うちの DB の p90 レイテンシはどのくらい?」のような質問を入力すると、その裏側で必要なクエリが自動生成され、関連する span を特定し、レイテンシの分布を表示してくれます。

構文を書く必要は一切ありません。クエリを組み立てる手間は大幅に減る一方で、これまでと同じ深さのトレースデータにアクセスできます。

Trace explorer question bar showing the query “What’s the p90 latency of my DB?” and suggested settings below: filter span.op is db, visualization p90(span.duration), and sort span.duration descending.
 

 

Issue の原因にまず「あたり」をつける

新しい Issue に遭遇したとき、最初の疑問はたいてい「どこから手を付ければいいのか?」ではないでしょうか。

各 Issue に表示される Initial guess は、Issue のコンテキストを自動的に解析し、何が問題になっていそうかを初期的に推定します。これにより、ソースコードや追加の Sentry テレメトリを参照して根本原因をより正確に特定する Seer による詳細な分析に進む前の、出発点を提供してくれます。

「初期推測」メッセージ「バックエンドは製品 ID 4 の 3 ユニットの在庫を検証できませんでした」が表示されている Seer パネルと、目立つ「根本原因の特定」ボタン。

 

Session Replay Summaries でインサイトに素早くたどり着く

エラーが発生した瞬間にジャンプできること自体は便利ですが、ユーザーがそこに至るまでの経路を理解するには、依然として時間がかかります。長いセッションでは、多数のインタラクションやネットワークコール、UI の状態の変化が含まれており、それらは重要でありながら、エラー発生時点のタイムスタンプだけでは見えてきません。

Replay Summaries は、DOM イベント、ネットワークリクエスト、コンソールログといったリプレイのメタデータを解析し、実際に障害発生に寄与したイベントを短い説明文としてまとめてくれます。さらに、それぞれのイベントにジャンプできるタイムスタンプも併せて生成します。

たとえば、ユーザーがチェックアウトボタンをクリックし、その結果送信されたリクエストが 500 を返し、フロントエンドが失敗してエラー状態を表示した場合、サマリーはこれらを 1 つのストーリーとして統合してくれます。

ユーザー フローを示す再生概要パネル: 製品に移動し、N+1 クエリと遅い DB エラーでカートに追加をクリックし、チェックアウトを繰り返し試行して 500 サーバー エラーが発生し、各ステップのタイムスタンプが表示されます。

Explore > Replays に移動し、対象のリプレイをクリックすると、AI summary タブを確認できます。

 

 

User Feedback Summaries で苛立ちの声を「使える情報」に変える

ユーザーのフィードバックは有益ですが、大量に読むのは時間がかかるうえ、内容にも一貫性がありません。同じ問題でもまったく違う言い方をされたり、苛立ちが混ざっていたり、実際に何が問題だったのかではなく、表に現れた症状だけにフォーカスして書かれていることも少なくありません。

User Feedback ビューの上部に表示される User Feedback Summaries は、すべてのフィードバックを処理し、選択したプロジェクトや日付範囲にわたって、ユーザーが全体としてどのような体験をしているかを簡潔かつハイレベルに要約してくれます。

この仕組みはプロジェクト内のすべての投稿を横断して、ユーザーが何をしようとしていたのか、何が失敗したのか、それらの失敗がどのようなクラスターを形成しているのかといった支配的なテーマを特定します。必要に応じて個別の投稿を掘り下げて読むこともできますが、全体像を把握するために、一件ずつ目を通して手作業で分類する必要はなくなります。

システムの遅延とチェックアウトの失敗を記載した「実験的」概要、下のタグ チップ、およびタイムスタンプと問題 ID を含む Angelo からの受信トレイ項目のリストを含むユーザー フィードバック ページ。

 

 

Sentry MCP で Sentry のコンテキストをあなたの AI ツールへ

コンテキストスイッチは思考の流れを中断し、生産性を下げてしまいます。そこで私たちは、Cursor、Claude Code、Codex など、普段使っているクライアントから離れることなく Sentry のデータにアクセスできる MCP サーバーを用意しました。Sentry の MCP は、組織、プロジェクト、チーム、Issue、エラー、リリース、パフォーマンスなど、さまざまな情報にアクセスできます。

たとえば、特定のプロジェクトにおいて最もクリティカルな Issue を特定して修正するよう指示することができます(下図のようなかたちです)。Sentry の MCP は、500 エラーの原因となる null チェック漏れを特定し、「何が壊れていて、なぜそうなっているのか」を示したうえで、その修正までを Cursor 上で実行します。

 

 

探す時間を減らして、直す時間を増やす

これらのアップデートは、本日よりすべての Sentry ユーザーがご利用いただけます。

実際の利用状況やフィードバックにもとづいて、今後も継続的に改善を続けていきますので、ぜひ新しい機能をお試しいただき、ご意見やご感想をお聞かせください

 

 

Original Page: AI updates for all Sentry users

 

 


 


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